NPO団体
ピアサポートネットしぶやとは
2009(平成21)年2月に設立。子どもや若者が抱える諸問題を地域、学校、行政、民間団体、NPO、企業等の幅広い機関と連携し、子どもや若者が「自分らしく生きる」ことをサポートしています。2012(平成24)年から東京都若者社会参加応援事業の実施団体として登録しています。(詳しくはこちら)
今回は事務所を訪れ、理事長の相川良子さんと統括リーダーの石川隆博さんのおふたりにお話をうかがいました。
【左:理事長 相川良子さん 右:統括リーダー 石川隆博さん】
団体立ち上げのきっかけについて
1990年代は不登校の子どもが増加したり、青少年をめぐる痛ましい事件が起こるなど、子どもにとって不安定な時代でした。そこで中高生がのんびり、ゆったりおしゃべりができる場所を地域につくろうということで、平成10年度に上原社会教育館で「中高生倶楽部」という講座が行われ、翌11年度に「上原ファンイン」が誕生しました。「ファンイン」とは中国語で"歓迎"という意味であり、不登校の子どもも気軽に立ち寄れる場となりました。
その後、この活動が渋谷区内7地区に広がり、渋谷ファンイングループとして互いに独自性をもち、リンクしながら活動を始めました。私たちはその活動の一環として、居場所づくりや訪問の取り組みを続け、若者をめぐる問題が深刻化するなかで地域や行政とのネットワークをつくりながら法人化しました。
団体としては、2009(平成21)年2月に設立し、子どもや若者が抱える諸問題を地域、学校、行政、民間団体、NPO、企業等の幅広い機関と連携し、子どもや若者と関わっています。
現在の活動とは
現在、私たちは「居場所」「社会参加」「訪問」の3つを主体として活動しています。
「居場所」はピアサポーターとだけでなく、他者との適度な関わりや距離感を体感し、仲間作りや学びのきっかけづくりを行います。必要なときは職員等も相談を受けます。
ピアサポートネットしぶやでは「居場所」の一環として、「ずっとも食堂」に関わっています。勉強や友だちづくりをしたい若い世代を応援したく月1回のペースで開いています。現在は渋谷区内5か所のうち、3か所で運営を行っており、子どもがくつろげる場所として、居場所の提供を行っています。
「社会参加」は協力・受入企業等との連携のもと、ボランティア活動や就労に向けた研修、職場体験などの社会体験をサポートをし、「訪問」は不登校、ひきこもりの子どもや若者の自宅等に訪問し、本人やご家族との相談を行います。
コロナ禍の影響と今後について
コロナ禍の影響としては、居場所や社会参加としての活動が基本的に対面を想定しているため、集まりにくくなったことが挙げられます。
また、訪問も直接出向くことが難しく、電話の場合は顔出しをしてもらったり、LINEやSKYPE、ZOOM等のオンラインツールで対応しています。しかし、訪問の目的が不登校やひきこもりの子どもや若者とその家族に対して相談に乗ることなので、直接会えないことは大きな弊害になることもあります。
他にも感染症対策として、マスクや消毒関連の備品、アクリル板の設置等、設備投資の面でも負担になっている状況なので、コロナ禍の影響は決して軽くないと思っています。
私たちの活動には明確なゴールがありません。世の中の情勢や社会などに付随する課題も次々と変わっていきます。その流れに合わせて、日々新しいニーズを探し、サポートを継続していきたいと思っています。
「何かを始めたいとは思っているけど、何をすればいいかわからない・・・。」、「共通の趣味を持っている仲間を探したい。」、「地域の活動に参加したい。」などのお問い合わせに対し、専用の相談窓口を開設して、皆様の生きがいづくりをサポートします。
他にも、各種講座・イベントの開催などを行います。皆様の「やりたいこと」が見つかる場所です。